大平サブローさんから聞いた驚愕の事実 新ネタは「お互いのセリフを覚えるだけで、ぶっつけ本番」
お会いすると「おはようございます」の後に必ず「平成の秋田実、本多先生!」と恐れ多いことを言ってくださり、ニヤリと笑われる大平サブローさん。
私が初めてお会いしたのは1985年、阪神・巨人さんとの打ち合わせで行った、うめだ花月の楽屋。サブロー・シローさんが打ち合わせをされているところでした。
「太平サブロー・シロー」といえば1980年代初頭の漫才ブームで人気を博し、療養中だった私も大ファンの名コンビ。洗練された言葉がスピーディーに飛び交う漫才はテレビで見るたびワクワクしていましたから「やっぱりこういう打ち合わせ・稽古をされているからこそ、あんな漫才ができるんだ」と納得していました。ところが現実は全然違ったのです。
いったん吉本を離れていたサブローさんが1993年に復帰され、「痛快!エブリデイ」(関西テレビ)の人気企画だった男性タレントだけでニュースを好き放題に斬っていく「男がしゃべりでどこが悪いねん!」でお世話になるようになった時のこと。
大ファンで「楽屋で打ち合わせをされているのを何度もお見かけして台本を書いてみたかったです」とお話しすると「違うねん、違うねん、あれはただの雑談」と手を振って否定され「シローちゃん、ネタ合わせしたら予定調和になるから言うて、打ち合わせも稽古もしてくれへんかってん」という答えが返ってきました。