NHK大河「どうする家康」がダメな元凶…松本潤のダメダメ演技と合戦シーンの手抜きにアリ
ところが、これがことごとく裏目に出てしまう。まず、マツジュンが戦国時代劇にそぐわなかった。お目々パッチリの濃い顔は、かつらや侍衣装がまったく似合わず、六本木か新宿からタイムスリップしたイケメンホストにしか見えない。
演技も一本調子で戦の時も、愁嘆場も、妻・瀬名(有村架純)との仲良しごっこの時も、いつもガラス玉のような同じ目をしている。表情が乏しい芝居は、松重豊や大森南朋、イッセー尾形らの芸達者に囲まれると、つたなさがいよいよ目立つ。マツジュンファンもシラケているのではないか。
■よく知られた合戦も出てこない
さらに、演出に戦国らしいダイナミックさがないのも、“大河離れ”を広げている。戦シーンは小競り合い程度だし、それも加工映像を多用しているから、まったく迫力がない。大将が「いざ出陣!」と命じる場面も、バックの大軍勢はミエミエのCG画像で、「オーッ」と雄たけびを上げるのは手前の十数人だけという手抜きだ。
よく知られた合戦も出てこない。第12話(3月26日放送)のころには、すでに信玄・謙信の川中島の一騎打ち、信長の美濃制圧、秀吉の墨俣一夜城などがあったのだが、ドラマで触れられることはなく、「語り」でもほとんどスルー。大河ファンや歴女は期待外れもいいところだろう。