“談合破り”は1紙のみ…情報解禁日を順守しつつジャニーズ批判を並べる日本メディアの横並び
■解禁を1分でもフライングしたら“ムチが待つ”と萎縮
「ジャニーズは質問への回答という“アメ”を与えつつ、解禁日の順守を誓わせたのでしょう。スポーツ紙はもし1分でもフライングしたら、『タレントを出さない』という“ムチ”が振るわれると頭をよぎったはず。今までずっと、その恐怖政治に従ってきたわけですからね。世界を震撼させるような性加害のニュースにもかかわらず、関係性は今までと変わらず、序列はジャニーズのほうがスポーツ紙より上なんですよ。
スポニチは最近、だいぶ突っ込んだことを書くようになっていますが、日刊スポーツ、デイリースポーツ、スポーツ報知には厳しい言葉はありませんでした。ですから、ジャニーズがもし会見するなら日本記者クラブの会員しか入れないような閉鎖的な空間ではなく、海外メディアも集まれる外国人特派員協会で行うべきだと思います」(前出のメディア関係者)
事務所の意向に沿うように書かれていたと思われるSMAP解散報道の頃と比べれば、スポーツ紙によってはジャニーズについて自分たちの意見も述べられるようになってきた。だが、報道機関が“特定の組織”については自由に書けない──。何十年も続いてきたそんなイビツな状態がすぐに解消されるとは思えない。
スポーツ紙には、ジャニーズからの除け者扱いを異常に嫌う“横並び意識”が未だにある。この談合体質を変えない限り、報道機関としての信頼回復は遠そうだ。