ありがとう週刊朝日! 101年の歴史の最後の最後に、読者から執筆者へ
地下鉄大江戸線・築地市場駅の真上で威容を誇る本社ビル。その「ご立派さ」には、これだけの建物の中で週刊朝日が存在感を維持するには、やはり7万台くらいの発行部数じゃ足りないのかもという妙な説得力がある。受付の厳重なチェックをくぐり抜けて、エレベーターに乗って編集部のあるフロアへと向かった。
週刊朝日の最後の編集長は、1970年生まれの渡部薫さん。初対面。大きな目でしっかりとこちらを見据えた彼女は、ある種芸能人的な華やかさも感じさせるひとだった。開口一番、ぼくのコラムを「ツイッター経由でネットで拝読」したとおっしゃる。そうか、リアル紙面で読んだわけではないのか。これもまた妙に説得力があった。紙文化の衰退と「リベラルがかっこいいと思われていた時代」の終焉がニアリーイコールであることを裏付ける、じつに生々しい証言だと感じたから。
さて、ふたりの対話のそこから先は、週刊朝日最終号と同じ来週5月30日に発売されるサンデー毎日を読んでいただくとして──。
■ 過去は変えられなくても手にする未来で過去の意味を変えることはできる