元フジアナ牧原俊幸さん「生きるクスリ」はマジックと落語と懐メロ 半端ない拘りぶり
元フジテレビのアナウンサー、牧原俊幸さんの生きるクスリは大好きなマジックと落語と懐メロの3つ。しかし、最高のクスリは年上のみなさんとの交流だという。
■マジックは老人ホームで披露
元々、大学時代に寄席演芸研究会に入って落語を少しやってました。でも、学生の落語って聞くのが苦痛でしょ。僕もきっと苦痛に思われてる気がして。その頃マジックも始めていたのですが、「マジックの方がウケるなあ」と思って落語はやめました(笑)。
マジックは趣味でずっと続けていたんです。2018年に桂竹丸さんの紹介でマッキー牧原の名で浅草演芸ホールに3日間出演させていただきました。その後は演芸場でやることはなく、今は老人ホームやケアハウスでボランティアで披露する機会があるんですよ。
今は東京アマチュアマジシャンズクラブに所属しているんです。70人くらいが所属する歴史あるクラブで、平均年齢が70歳くらい。私なんてまだ若い。
生業にしてる方はいなくて、マジック好きのおじさんたちの集まり。60過ぎてからマジックを始めた会員もいますよ。
過去にはサッカーJリーグのチェアマンだった川淵三郎さんや「頭の体操」の本でおなじみでした多湖輝さんも在籍されていたと。
僕は今、ボランティアの委員長をやってまして、老人ホームなどから依頼が来るんです。出演者を決めて出向き、1人15分くらいマジックを披露。この前は80代の会員の方と一緒に行きました。やる方も見る方も高齢者ですね。
初めて生でマジックを見る方たちもいますよ。車イスの方、奥の方でベッドに寝たまま見てくれる方もいて、喜んでもらえるとうれしい。施設で披露するのが今の楽しみです。
秋には年に1度の発表会があり、無料とはいえ今年は有楽町のホールで600人近く入りました。僕はその日は受付も担当。
会員によりマジックの個性が違い、僕はあまり話さず音楽にのせて演じるタイプ。人さまにマジックを見てもらうことは僕のエネルギーの源ですね。マジックは人前でやらないと成長しないですから。