福士蒼汰は「演技に深み」の評判…2役演じたNHK「大奥」が転機、一気に代表作に

公開日: 更新日:

 上記の俳優たち以外で、山下氏が注目したのは「幕末編」で天璋院(胤篤)を演じた福士蒼汰(30)だという。1月期に放送されたシーズン1にも万里小路有功役として出演、1人2役を演じ切ったというワケだ。

「福士さんは、端正な顔立ちと抜群のスタイルという点では同年代俳優の中では突出していましたが、正直、演技力という点では目立つ代表作もなく…ところが有功役では演技に一気に深みが出て、表情の変化も細やか、有功の苦悩や決意が画面からにじみ出ていました。幕末編の天璋院役も伸び伸びとした自然な演技で、間違いなく『大奥』は福士さんの代表作となったのでは」

 ネット上では《顔とスタイルはいいけど演技はイマイチ》なんて、これまでは厳しい評価が多かった福士。だが「大奥」では、《あまちゃんの時には、まさかこんないい演技をする俳優になるとは思わなかった》などと、その演技に目を見張った視聴者が多くいるようだ。

「福士さんも素晴らしかったですが、幕末編で瀧山を演じた古川雄大さんも《こんなにも時代劇が似合うとは!》と新たな発見をした思いです。着物姿に貫録があり、立ち居振る舞いも様になっている。ぜひ古川さんでかつての時代劇の名作『暴れん坊将軍』や『遠山の金さん』なんかを見たいなと思いましたね。あの時代のトップ俳優が持つ雰囲気が古川さんにはある」(映画配給会社関係者)

 視聴率は振るわなくても、視聴者を大いに満足させてくれたNHKの「大奥」。来年1月からは男女逆転ではない「大奥」(フジテレビ系=木曜夜10時)が連ドラでスタートするが、さてこの「大奥」対決、NHKとフジ、どちらに軍配が上がるだろうか。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド