大谷翔平の“お相手”が見えないことは、スポンサー企業にとって朗報だ
僕は野球の取材をしてきたわけではなく、専門的なことを語る立場にないが、アイドル取材を続けてきたという側から言いたいことがある。
結婚について記者会見に応じた大谷は、お相手について「日本人で、いたって普通の人」と回答したのみ。どんな人か、容姿はどうか、何をしていた人なのかはまったく明かさず、いまだ特定できていない。
実はこの「相手の顔が見えない」という状況が大事なのだ。大谷が好きでテレビを見ている視聴者は、既婚者の実感が湧きにくい。
“福山ロス”と呼ばれた福山雅治(55)の場合、結婚相手が女優の吹石一恵(41)で、誰もが知ってしまう。結婚の影響でファンの数が相当変化したといわれる。
とはいえ、大谷としては、プライベートに関する騒ぎはシーズン開幕前に終わりにしたいという気持ちと、相手のことを守るために情報を出さないという両方だろう。アイドルではない大谷だから狙ったわけではないが、期せずしてアイドルとしての理想的な対応になっている。JAL、三菱UFJ銀行、セイコー、コーセー、西川、コナミといった女性顧客も多いスポンサーにとっては都合がよかったと思う(福山のCMはいくつか消えた)。
もちろん、野球選手にとって芸能人のようなアイドル的人気は必要ない。ホームランを何本打つか、来季の二刀流はどうか、そちらの方が大事なのは言うまでもない。