追悼・桂ざこばさん GⅠで「3-5-8(ザコバ)」馬券を1万円買い続け、ついに高額配当のはずが…
ざこばさんが「ちゃーちゃん」と呼び、敬愛してやまなかったのが師匠の桂米朝師匠。
ラジオのスタッフから聞いた話ですが、米朝師匠のラジオ番組で、落語はもちろん伝統芸能にも精通したプロデューサーがいました。その番組にゲスト出演された時のこと。
2人が戦前の落語界などの話を和気あいあいと話しているのを聞き、自分が話に入っていけないもどかしさと、師匠があまりにも楽しそうに話をされる姿を見ていて突然(プロデューサーに)「ちゃーちゃんは体験してはるけど、君は見たんか? まだ生まれてもへんやないか!なんでそないよう知ってんねん?」と怒り出されて、米朝師匠に「おまえ、なにを怒ってんねん? この人(プロデューサー)は知識として知ったはんねやないか。勉強さしてもらいなはれ!」と苦笑しながら、たしなめられたそう。
ざこばさんは“僕のちゃーちゃん”と楽しげに話していることへ嫉妬心を抑えきれずにいらしたのです。ざこばさんご自身もそのプロデューサーには一目を置いていて「えらいすまなんだ。かんにんやで」と謝ったそうですが、収録中に怒っていた姿がなんともいじらしく、師匠に対する思いがひしひしと伝わってきたそうです。