ポカスカジャン大久保ノブオさん「久本雅美が出るなら」と当日券で…脳天ブチ抜かれワハハ本舗入り

公開日: 更新日:

歓迎された東日本大震災のカラオケイベント

 最後は僕が座長としての最初の公演があった11年のこと。稽古の2日目に東日本大震災が起きました。

 公演はまだ先でしたが、宮城県や岩手県ではすでにチケットが完売していました。「本当にできるのか、電気を使っていいのか、お笑いをやっていいのか」といろんな問題が座長の僕に降りかかりました。できないかもしれないけど、稽古は続け、結果的にその年の公演は行えました。宮城県は劇場の建物にヒビが入ってしまい、別の劇場で行いましたが。

 東北では温かい声援をいただき、ワハハのファンからは「ぜひ被災地にも足を運んでください」と言われたので、ツアー後に1人で陸前高田市や石巻市へ行かせてもらいました。

 石巻の体育館でお話を聞いた後、歌手や歌芸人が歌うので「僕も歌いましょうか」と聞いてみたら、「私たちも歌いたいんです!」と言われたんです。現地に行かないとわからなかったことですが、みんなカラオケで歌いたかったんです。

 それで僕は石巻でカラオケ大会を企画し、野外でやりました。そのウワサを聞いてか、その後はカラオケ関連の企業が主催し、陸前高田や南相馬市や気仙沼市などでカラオケ大会がいくつも開かれたんです。

 野口五郎さんやつのだ☆ひろさんがゲストで大きな会場で行った時は僕は司会をやらせてもらいました。

 思いを込めて歌う人もいれば、泣きじゃくって歌う人もいました。「歌の力ってすごい」と実感。この経験も僕には大きかったですね。

 30年前に気まぐれでワハハを見た時は40周年公演で座長をやっているとは夢にも思っていませんでした。先輩たちにはおめでとうと言いたいです。

 今ではお孫さんを連れて見に来てくださるお客さんもいます。この先は50周年を目指して頑張ります。座長は誰かに譲りたい(笑)。

 (聞き手=松野大介)

●東京公演 9月28日~10月6日(シアターサンモール)
●宮城公演 10月12日(東京エレクトロンホール宮城)
●青森公演 10月14日(弘前市民会館大ホール)
 ※詳細はワハハ本舗HPまで 

▽本名・大久保乃武夫 1967年5月、長野県出身。96年にコミックバンドのポカスカジャン結成。ソロでも活動。現在、ワハハ本舗の座長。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ