ポカスカジャン大久保ノブオさん「久本雅美が出るなら」と当日券で…脳天ブチ抜かれワハハ本舗入り
ポカスカジャン大久保ノブオさん(芸人・俳優・ワハハ本舗座長)
40周年を迎えたコメディー劇団のワハハ本舗。現在座長を務めるコミックバンドのポカスカジャンの大久保ノブオさん。衝撃を受けたのは初めて見たワハハ本舗のぶっ飛んだロックぶり。久本雅美や柴田理恵ら個性派メンバーのエピソードについても語ってくれた。
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僕にとって最初の大きな衝撃はワハハ本舗(以下ワハハ)に入るきっかけとなった出来事。今も忘れない1994年の9月18日のことです。
当時、僕は腰まで垂らしたドレッドヘアでバンドを組み、渋谷や新宿でライブをやっていたんです。
その夜、バンド仲間と新宿の歌舞伎町を歩いていて、シアターアプルの前でワハハの公演「ずっこけ」がこれから始まると知ったんです。僕はロック一筋でお笑いには興味がなくワハハも知らなかったけど、久本雅美さんはテレビに出始めていたから、「マチャミが出るなら見てみるか」と当日券で入ったんです。
始まるとド頭から衝撃が走りました! 若い劇団員たちがフンドシ一丁で現れると、ステージにある階段に横一列に並び、いきなりフンドシを取って、突き出したお尻から茶色の垂れ幕が出てきて、階段を下りてくる。すると階段の上に広がった垂れ幕に「ずっこけ」と書いてある。オシャレでカッコよくて「これはロックだ!」と脳天を撃ち抜かれました。
ある出し物では、久本雅美さんと柴田理恵さんが裸タイツを着て出てきた。その後にDJ OZMAさんが紅白歌合戦で着て問題になったアレです。
さらに、梅ちゃん(梅垣義明)が歌いながら霧状の水を客席に噴射。すべての出し物が僕には衝撃過ぎて、見終わるとその場で「俺、バンド辞めてこの劇団に入る」と仲間に宣言。僕はロックとは既成概念を打ち破るものと思っていたのに「この劇団のほうがよっぽどロックじゃん!」とその時はっきりしたんです。この日が僕の人生のターニングポイントでした。
すぐにワハハのお手伝いを始めました。小劇場で靴袋を配ったり1年くらいお手伝いをしていたら、主宰の喰始さんから「普通はバンドを続けながら手伝いに来るけど、スッパリ辞めてうちに来たことが気に入った。でも、うちはもう役者は募集してない。コミックバンドならやっていいよ」と。