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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

キングオブコント2024優勝ラブレターズの哀愁漂うコントは、年齢を重ねたことでより味わいを増した

公開日: 更新日:

 11年には初めて「キングオブコント」で決勝進出を果たし、13年にはフジテレビの深夜のコント番組「バチバチエレキテる」のレギュラーメンバーにも選ばれた。しかし、そこでブレークを果たすことはできず、彼らは長い雌伏の時を過ごすことになった。

 そして24年、5回目の決勝進出を果たした「キングオブコント」で、悲願の優勝を果たした。1年前の決勝でも自信のあるネタを披露して敗れていたため、今回は余分な気負いを捨てて臨んでいた。その結果、自分たちらしさのあるコントを堂々とやり切ることができた。それが勝因となったのだろう。

 彼らは若手の頃から哀愁の漂うコントを売りにしていたのだが、年齢を重ねたことで演技に説得力が出てきて、コントがより味わい深いものになった。

「キングオブコント」とともに芸人人生を歩んできた2人は、何度も何度も戦いに敗れ、それに振り回されながらも、ようやく栄冠をつかんだ。狂気じみた設定の中で、優しさと人間愛を感じさせる独特の世界観のコントは、一度ハマると病みつきになる魅力がある。(つづく)

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