蛭子能収「ヤクザの襲撃か」と思った麻雀逮捕劇
「『そのまま、動くなッ!』。小さな店のドアをはね飛ばすようにして入ってきて、いきなりこうだもんね。びっくりしますよ。いっぺんに20人、最初はヤクザの襲撃かと思った。刑事が客1人に1人、サッと横に張り付いて『ポケットのカネを全部出せ』と。オレ、あの時9000円勝っていて、右ポッケの1万円札を没収されたんだけど、左ポケットの20万円はセーフだったんですよ。『これは家計のカネで、麻雀で使うカネじゃないんです』って、必死で弁解してさ。あのころ、バブルでさ、オレ、1億近く稼いでたんですよ」
結局、その場にいた14人の客と従業員7人は全員逮捕。蛭子は13番の番号札を付けられ、警察の車に乗せられた。テーブルに載せたままの1000円札も没収。
蛭子の容疑は単純賭博罪。取り調べは食事抜きで10時間にも及んだ。蛭子は捜査員に「趣味は」と聞かれ「麻雀です」と答え苦笑されたという。ようやく彼が解放されたのは翌朝5時。
警察は彼の逮捕を公表せず、一緒に逮捕された人たちにも「みなさんの中には有名な方もいますが、このことは口外しないでください」と口止めをした。だが、どこからか情報が漏れ、およそ10日後、マスコミの知るところになり、12月2日に大々的に報道され、騒ぎになった。