「優しい口調で拒否」…新井浩文被告の逆転無罪はあるのか
新井被告が弁護人に起用したのは、「無罪請負人」の異名を持つ趙誠峰氏。日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告の弁護を務める高野隆弁護士に師事し、過去に7件の刑事事件で無罪判決を勝ち取ったヤリ手だ。この裁判の行方、一体どうなるのか。
性犯罪に詳しい京橋・宝町法律事務所の上田啓子弁護士の見解はこうだ。
「新井被告側の法廷戦略は、やや無理がある印象です。帰り際に女性にお金を渡そうとし、拒否されるとバッグのポケットに押し込んだことが初公判で明らかにされましたが、これについて新井被告は、被告人質問で自ら『同意じゃなかったのかな』と不安を覚えたと証言しました。また、別のセラピスト女性とも性行為に及んだことがあると明かしましたが、その際は『お金を払っていない』とも語っています。つまり、今回被害を訴えている女性については“危ない”と感じたからこそ特別にお金を払った可能性があります。裁判官の判断にもよりますが、新井被告は自ら『誤信があった』根拠を崩すような発言をしたと言えるでしょう」
法曹界では「実刑濃厚」と言われているが、果たして新井被告の一発逆転はあるのだろうか。