55歳が境界線 睡眠は「たっぷり」より「コンパクト」が心地いい
目覚めても時間は確認せず、<自分は○時に起きるんだ>と起床する時間を頭の中で3回繰り返す。それだけで脳はプログラムし直し、コルチゾールの分泌をコントロールできるようになる。
年をとって寝付けなくなった人は、就寝時間を30分ずつ遅らせていく。
「睡眠時間が短くなってくると、少しでも長く寝ようとしてベッドに入る時間を早くする人が多い。でも、結局は何時間も寝付けずにベッドの中で焦ってしまう。この発想を逆にして、寝付けないなら無理に寝ようとせず、就寝時間を後ろに遅らせていく。起床から4時間後に眠気がなければ、睡眠時間は足りています。無理に長く寝ようとする必要はありません」(菅原氏)
起きて覚醒している時間が長ければ長いほど、その後の睡眠が深くなる<睡眠圧>という作用がある。寝付きが悪く、朝早く目覚めてしまう高齢者は、睡眠圧を高めてコンパクトに深く眠れば問題ない。睡眠時間を補おうと昼寝をしたり、早くベッドに入るのは逆効果だ。
「ベッドに入ってから15分眠れなかったら、ベッドから出てください。ベッドの中で<眠れないかも>と思い始めるタイミングがだいたい15分です。本を読んだり、軽くストレッチをするなどして、眠くなってきたら再びベッドに入ればいい」(菅原氏)
これを繰り返していくうちに、ベッドに入るとコンパクトに深く眠れるようになってくる。