漫才師 内海桂子さん(93) 乳がん
幸い、リンパに転移がなく手術も4時間で終わり、4日で退院できました。“裕ちゃん”みたいないい男に抱きしめられてがんが見つかるなんてうれしいじゃないですか。
おまけに乳がん手術の5日前、公演の合間にトイレに行ったら、水にぬれた床に足を取られて滑ってしまい、力士のまた割り状態になって右足の股関節が折れちゃった。でも、途中で舞台を降りるわけにはいかないから、出番になると舞台を暗転させ、車いすで運んでもらい、何事もなかったように夜の部も務めました。4日後、予定していた乳がん手術は受けましたが、結局、股関節の骨折は何もせず自然治癒ですよ。
その次は、87歳で初めて肺炎で入院。国立演芸場の公演で4日目によろけて、さすがにおかしいので近くの医者に行ったら、大きな病院に回されて。レントゲンを見たら片肺が真っ白。即入院と言われても、まだ2日舞台があるからできない。「死んでもいいです!」と言いましたが、お医者さんは容赦せずダメってね。
先生の折衷案で、舞台に立っている間以外は酸素マスクを装着し、舞台が終わってから即入院となりました。それがね、抗生物質がドンピシャですぐ治っちゃって、4日目に退院許可が出た。「見舞客が来るんで、あと2日置いてください」って逆にお願いしましたよ。