八王子市民はなぜ萩生田光一を選んだのか…裏金問題で非公認、“統一教会キラー”にも敗れず7選の背景
自民党の惨敗に終わった衆院選。萩生田光一元政調会長が出馬した東京24区(八王子市中西部)は、最も注目された選挙区だ。裏金問題で非公認という逆風に加え、立憲民主党の対立候補は“統一教会キラー”のジャーナリスト・有田芳生氏だった。「今回ばかりは落選危機だ」と複数のメディアが報じていたが、蓋を開けてみれば萩生田氏が7選──。「なぜあれほどの不祥事があっても八王子市民は萩生田氏を選んだのか」。そんな国民の疑問が噴出したのか、投開票日の深夜にX上で「八王子市民」がトレンド入りした。その真意を知るには、当事者に聞いてみるしかない。日刊ゲンダイは「萩生田のお膝元」に向かった。
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選挙の熱がまだ冷めやらぬ10月30日、記者は昼ごろにJR八王子駅に到着した。駅前繁華街は平日だというのにかなりの人通りで、町が発展している様子がうかがえる。
選挙区を取材して回る前に、まずは腹ごしらえだ。選挙期間中、萩生田氏は市内にある行きつけの飲食店を回り、SNSに「食リポ」を投稿していた。取り上げられたラーメン屋に行ってみると、店主は普段の萩生田氏の様子についてこう話した。
「この辺りのお店には本当によく来てくれます。いつもフツーに食事して帰っていきますし、文科大臣になっても変わらず来てくれた時は感激しました。今回の選挙はさすがに疲れていたようで、『頑張ってね』とお客さんに励まされていました。これまで国道の整備や地域の防災化を進めてくれて、地元のニーズをちゃんと分かってくれている。町内会などで困ったことがあっても、萩生田さんに言えばすぐに役人や業者とつないでくれるんですよ」
萩生田氏は生まれも育ちも八王子で生粋の地元民だ。有権者から支持を得るのは、やはりこうしたバックグラウンドによるところが大きいようだ。