植物由来の天然抗菌塗料「SAFEECO」は子どもがなめても安全
青森県産の藍「あおもり藍」は、国内数カ所で栽培されている藍の中でもずばぬけた抗菌力があるといわれている。このエキスを原料にした植物由来の塗料「SAFEECO」(セフィーコ)を製造販売するのが、青森県の「小倉内装」だ。代表の小倉勝茂さんはもともと、在京の放送局でラジオやTVの競馬番組のキャスターをしていた。
「祖父が創業し、親父が2代目を継いだ会社で、東日本大震災の直後にその親父が亡くなったのがきっかけで、悩んだ末に地元に貢献できればという思いから戻ってきました」
内装業に関しては素人同然で、最初は右も左も分からないまま。この時にはすでに結婚し、幼い子どもが3人いたため、育児もしながらの社長修業となった。
「子どもってあちこち触ってぺろぺろなめたりとかするんですね。それまでは気にならなかったのに、壁紙や床に化学溶剤が塗られていることを現場で知ってから、子どもたちにとっても健康的な内装材があればいいのにという思いを強く持つようになって」
そんな時、あおもり藍で染めた商品を製造販売する男性と出会った。聞けば、生前の父親とあおもり藍を使った事業を興そうとしていたという。