その数50万人…NY市民の「5人に1人」がうつ病という衝撃
ニューヨーク市内の大人5人に1人はうつ病をはじめとする心の病を患っている――そんな衝撃的な調査結果が発表され、それに取り組む市長と家族が注目されています。
ニューヨーク市保健局の調査では、心の病の中で一番多いのはうつ病でした。8%(50万人)にうつの症状があるものの、治療を受けているのはそのうち4割に過ぎないとも伝えています。
子供たちの間でも事態は深刻で、公立小中高校生の8%が「自殺しようとしたことがある」。また7万人以上の高校生が「自分は無力で惨めな気持ちになることがしばしば」と答えています。さらにニューヨーク市立の大学に通う大学生を対象とした調査では、26%が不安神経症とみられる症状を訴え、19%にうつ病の症状が見られたとのことでした。
そして、この調査結果は人種や経済格差により、大きな差異が認められることもわかりました。たとえば、出産後うつ病になる母親は全体の12%ですが、低所得の母親では20%に増加。ニューヨーク市はこの現状を「公衆衛生の危機」と位置付け、市を挙げての積極的な対策に乗り出しているのです。