140でも要注意 悪玉コレステロールの数値リスクと治療法
コレステロールは、その恐ろしさが正しく認識されていない。コレステロールが高いと血液がドロドロになり、動脈硬化につながるとの“常識”が浸透しているが、大間違いだ。
コレステロールは無色透明で、血液中を流れている時はまったくの無害。ドロドロともサラサラとも関係しない。
細胞膜の構成に必要なコレステロールを細胞に運ぶ役割を担っているのがLDLだ。ところが遺伝や体質などでLDLの血液中の量が過剰になると、血管壁に入り込み蓄積される。
「特に冠動脈にLDLが蓄積されやすく、蓄積されると医療用ドリルで壊さなければならないほどカチカチの塊になります。それを粥状動脈硬化症といい、心筋梗塞、狭心症につながる。LDLの害はこれに尽きます」
LDLコレステロールが180以上の場合、心筋梗塞、狭心症から逃れるには高コレステロール血症薬「スタチン」の投薬治療しかない。スタチンには「レギュラー」「ストロング」の2種類の強さがあり、ストロングが必要な患者もいる。
■LDLの小型化で粥状動脈硬化のリスク増