著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

関西圏の出生率 大都市苦戦も大阪・鶴見区は唯一10傑入り

公開日: 更新日:

 関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)は、首都圏に匹敵する低出生率地帯です。ただし市区間での格差は、首都圏よりも顕著です。合計特殊出生率(女性が一生の間に産む子供の平均数)がトップの福知山市と、最下位の京都市東山区では、2.5倍以上の開きがあります。

 福知山市の数字は1.96に達しています。人口維持に必要といわれる2.1に手が届きそう。ここで生まれた子供たちが、そのまま暮らし続けるとすれば、福知山市は長きにわたって存続できるでしょう。

 しかし若者の多くは大都市に吸い寄せられてしまい、戻ってくる者はわずかです。実際に福知山市は衰退し、東山区は繁栄を続けるはずです。

 ベスト10に入っている自治体の多くは、京都府や兵庫県の中部から日本海側です。瀬戸内海の淡路島からもランクインしています。それらの自治体は、関西3大都市への通勤圏としては遠過ぎるため、逆に豊かな自然や農産物・海産物に恵まれています。環境や食べ物が良ければ子供が生まれやすい、ということを実証しているようです。

 ワースト10は、すべて3大都市からです。京都市全体の合計特殊出生率(平成20~24年の平均値)は1.16、大阪市が1.25、神戸市が1.28という低い数字にとどまっています。京都市でもっとも出生率が高いのは南区。といっても1.38に過ぎません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末