上手な寝貯め方法 短時間の「補充睡眠」で脳の疲れを解消
休日に寝だめをしても、寝不足の疲れはとれない? 国際医療福祉大学熱海病院の〆谷直人先生に聞きました。
「基本的に、寝だめは体や脳に良い効果がないといわれています。しかし、それは寝だめの仕方に問題があるのです」
睡眠中は、深い眠りの「ノンレム睡眠」と、浅い眠りの「レム睡眠」を交互に繰り返します。就寝後6~7時間後は最も睡眠が浅くなり、その後も浅いレム睡眠が続きます。つまり、寝だめしようと長く眠っても、7時間以上は浅い睡眠しかとれず、休息にならないというわけ。
「休日にいつもより遅く起きると、体内時計が狂ってしまうことが問題です。体内時計が狂うと、ホルモン分泌や自律神経のバランスが乱れ、体調を崩すことにつながりかねません」
いつもより長時間眠るなら、就寝時刻を早めて起床時刻をいつも通りにするのが正解。いずれにせよ、7時間以上の寝だめは逆効果なのです。では、日頃の睡眠不足を解消するためにはどうすればいいのでしょうか?
「短時間の『補充睡眠』をとることです。たとえば日中、眠くなったら20分程度昼寝をします。そうすれば神経がリラックスして、寝不足による体と脳の疲れをある程度解消することができます」
補充睡眠は、長くても2時間以内にしましょう。