6年前にくも膜下出血 神足裕司さんは「書く」が存在理由
冒頭の医師の言葉は、その後に奇跡的に意識が戻った時に言われたものだそうです。
刻々と変わる状態の中、家族はその都度、「植物状態になるかもしれない」「寝たきりになる」「記憶喪失かも」「自分では何もできない」「食事は二度と口からは食べられない」など、次から次へと最悪な場合のことを医師から告げられたといいます。その頃のボクは、頭頂部、鼻、お腹、腕、足、いろんなところに管がつながれていました。といっても、ボクは何も覚えていませんけど。
水頭症の手術も受けまして、額の皮膚の下に管が見えます。今でも頭から出る余分な水は、体の中を通って穴をあけた胃に流し続けているらしいです。
■思いついたことは何でも書き留める
急性期の大学病院と回復期のリハビリ病院を合わせて、病院で生かされている時期が約1年続きました。国が定めた回復期病院入院の上限180日の後は、人づてに聞いた高次脳機能障害のリハビリを重点的にやっている慈恵医大の病院へ3カ月入院しました。