40代以降は要注意 我が家の風呂場やトイレでの死を防ぐ
では、寒い日の風呂場では何に注意すればいいのか?
「入浴により温度が急激に変化すると、血圧が大きく変動し、失神したり浴槽内で溺れやすくなります。それを避けるには入浴前に浴室や脱衣所を暖めることです。シャワーで湯を浴槽にためると、蒸気で浴室が暖まります。沸かし湯なら、ふたを外して沸かすといいでしょう」
■飲酒後のおしっこで失神も
寒くなると長風呂をしたくなるが、入浴は10分までが目安。のぼせてボーッとすると、体温が湯の温度まで上昇し、熱中症になりかねない。
「お湯の温度は41度以下にしましょう。半身浴は体温がゆっくり上昇するので全身浴より心臓への負荷が少ないが、長風呂だと体温が上昇する可能性があります」
入浴中は急に立ち上がってはいけない。体への水圧がなくなり圧迫されていた血管は一気に拡張する。その結果、脳に行く血液の量が減り貧血状態になり、一過性の意識障害を起こしやすい。
「浴槽から出るときは、手すりや浴槽のへりを持ってゆっくり立ち上がること。このとき、心臓と同じ高さまで頭を下げると血圧の下がりが少なくてすみます。入浴中にヒヤリと感じたことのある人の多くは、浴槽から立ち上がった時にもっとも危険だと答えています。立ち上がるときに浴槽内に倒れて溺れるケースが多いのです」