【降圧薬】若い人ほど多く飲む 20代後半は60代前半の2倍
ほかに「二次性高血圧」と呼ばれるものがあります。腎炎、心臓病、バセドー病などが原因で起こる高血圧で、その病気自体を治療すれば高血圧も改善するのですが、根治が難しい場合には、やはり多めに降圧剤を使います。若年患者はこの2つの病態の割合が多いため、降圧剤の平均処方量が増えるのです。
患者数は50代前半で45万3000人ですが、60代後半では163万4000人、70代前半で172万9000人と、加齢とともに急増していきます。その後は亡くなる人が増えることもあって、患者数は減少していきます。
処方量は、多少の増減はありますが、90歳以上に至るまで年間平均500~600錠でほぼ一定です。いまのところ本態性高血圧を完治する治療法は見つかっていません。そのため一度降圧剤のお世話になると、一生飲み続けることになります。しかし中高年の場合、生活習慣の改善と、1~2種類の降圧剤でコントロールできるものが多いといわれています。