大学病院で評判 管理栄養士が自ら実践「麦食」のススメ
「病院食レシピ」が相変わらずの人気。「おいしくて体にいい」と評判の病院食の一つが慈恵医大病院だ。特徴は麦の活用。栄養部の管理栄養士である濱裕宣氏と赤石定典氏に聞いた。
同病院創始者の高木兼寛医師は明治時代、当時流行していたかっけは栄養不足が原因と考え、白米中心の兵食をビタミン豊富な麦飯に変え、当時国民病とまでいわれたかっけを撲滅した。
「歴史的な背景もあり、麦ご飯は私が就職した30年前には年2回出していましたが、徐々に月1~2回、4回と増やし、2015年に『おいしい大麦レシピ』を出版したのを機に、毎日昼に出すようにしたのです」(濱氏)
病院で出しているのは、麦3割、白米7割。好みだが、これくらいの割合が健康効果を高め、取り組みやすい。患者からの反響は上々。「お通じが良くなった」「体重が減った」「血糖値が改善した」に加え、「こんなに麦ご飯がおいしいとは思ってもいなかった。自宅でもやってみる」との声が相次いでいる。
麦の魅力を次のように挙げる。