高濃度日の翌日は死亡率3%増「PM2.5」の誤解と真実
「環境基準や注意喚起基準を超えたら直ちに危険というわけではありません。ただし、PM2.5の影響を受けやすい高齢者や小児、糖尿病や高血圧などがある人は慎重に行動する必要があります」
■付着した露地野菜食べても大丈夫?
「露地野菜などはPM2.5が付着しているので不安に思う人がいますが心配ありません。PM2.5は水でほとんど洗い流される上、体内に入っても多くは素通りするか胃や腸で分解され、排泄されます。出口のない肺に比べ、直接的な危険性は少ないと言えます」
ちなみに日本の上水道は沈殿、ろ過、消毒の3段階で飲み水をつくっており、極めて安全性が高い。貯水池では水中で浮遊する物を集めて固める薬品や膜ろ過という高度な技術を使っていて、PM2.5による健康への直接的な影響はないと考えられている。
■海外から飛来する春だけ警戒すればいい?
「誤解です。関東では大陸に近い九州・沖縄などと違って越境PM2.5の影響は少なく、6割程度が国内発生によるものと考えられています」