著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

鈴木おさむは肺の数値上昇にドキッ 腫瘍マーカーの読み方

公開日: 更新日:

 会社員の方は、健康診断の結果に一喜一憂しているかもしれません。放送作家の鈴木おさむさん(47・写真)は、人間ドックの結果について今月9日のブログにこんなことをつづっています。

「肺の腫瘍マーカーにD判定出ていまして。ようは精密検査ですね。SCCってやつです」

 腫瘍マーカーは、がんの増殖に伴って、血液中に分泌されることがある特徴的な物質、つまりマーカーです。血液検査でそれぞれのがんに対応するマーカーを測定すると、がんの診断や治療効果の判定に役立つことが期待されています。

 人間ドックのオプションに、腫瘍マーカー検査を設けている医療機関は少なくありません。40種類以上ある腫瘍マーカーのうち代表的なものは、AFP=肝臓がん、CA125=卵巣がん、CA19―9=消化器がん、CA15―3=乳がん、CEA=消化器がんや乳がん、PSA=前立腺がんなど。

 鈴木さんが心配されているSCCは英語の扁平上皮がんの略で、子宮頚部がんや肺がん、頭頚部がん、食道がんなどとの関連が分かっています。

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