胃がん<7>抗がん剤治療 体力が続けば「3段階」まで可能
1次治療が終了すると、2次治療に移ります。ただし1次治療ですでに体力を消耗している患者には、2次治療は行われません。まだ耐えられそうな患者だけが対象になります。
2次治療は、HER2の陽性や陰性に関係なく、パクリタキセル+ラムシルマブ(商品名サイラムザ)という組み合わせで行われます。ラムシルマブは、血管新生阻害剤と呼ばれる分子標的薬で、15年から使用されています。がんは成長するために大量の酸素と栄養を必要とするため、自分の周りに新しい血管をつくらせようとしますが、それを妨害して兵糧攻めにするわけです。
しかし、それも効かなくなると、3次治療としてニボルマブ(商品名オプジーボ)が使用されます。ご存じの免疫チェックポイント阻害剤で、17年9月から使用が認められています。延命効果は、1カ月ないし数カ月といわれていますが、なかには年単位で寿命が延びる患者もいるようです。
胃がんの化学療法は年々変化し続けているため、数年後には今とは大きく変わっているかもしれません。