“貧乏ゆすり”に効果アリ 変形性股関節症の意外な治療法

公開日: 更新日:

 ジグリングのやり方は簡単だ。椅子に浅く座り、膝を90度以上曲げて、太ももがよく動く体勢で痛い方の足のかかとを上げてリズミカルに動かすだけ。違和感のない限り1回3分でも5分でもよく、1日の合算時間が2時間を超えるよう習慣付けることが目標となる。

「ジグリングを始めると、3カ月以内に痛みが軽減し、1~2年くらいでレントゲン写真の股関節の隙間が広がるなどの変化が表れます」

■冷え性や足のむくみも改善

 むろん、すべての患者に有効なわけではない。

 もともと活動的な人、肥満の人、両足が変形性股関節症になっている人などはジグリングでの改善が難しい。また、臼蓋形成不全の人も治りにくい。

「股関節は、球形の大腿骨頭を、臼のような形の寛骨臼が包み込んだ構造になっています。この臼蓋が生まれつき浅い重度の臼蓋形成不全の人も、ジグリングで治すのは難しいことがわかっています」

 齋藤医師は、事前の問診やレントゲン写真などで、痛みの原因が椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など他の病気でないことを確認した上で、上記のジグリング効果が得にくい人を除いた患者に限り指導している。その結果、7割に痛みの改善が見られたという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」