「私たちは苦しみの多い社会をどう乗り切るか、という宿題を与えられ生きている」

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【Q】友人たちと居酒屋に行ったりで、女性のいる飲み屋さんに行くのが楽しみで、それを元気の糧に仕事をしていたのですが、コロナ以降、飲み会がほとんどなくなってしまい、女性のいる店も行けない雰囲気になって、ストレス解消ができません。ひとり暮らしなので、家に帰っても寂しいだけで、悶々とする日々を送っています。


【A】お酒なんかひとりで飲んでいればいいんですよ。コロナというこんな事態がなかったら、毎晩毎晩新橋や新宿で飲み歩いていいたような人は、いまが自分を見つめなおすいい機会です。どうせ飲み歩いても中身のある話なんてしないんですから。ひとりで飲む酒を楽しめばいい。

 私は成田空港の近くの長寿院という寺の住職をしているのですが、いまはコロナで飛行機があまり飛ばなくなって、本当に静かなんですね。そこで静かにひとり酒を飲んでいると、竹のすれる音とか、虫や鳥が鳴く音とか、いままでも聞いたこともあるような気がするけど、こんなにたくさんの種類があったかなあ、という音が、たくさん聞こえてきます。そんななかでひとり酒を飲んでいると、まるで俳人の松尾芭蕉の時代に還ったかのようで、実に味わいがあります。

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