強い水圧で使うと…トイレでお尻の洗いすぎは病気を招く?
温水洗浄便座なしの生活なんて考えられない――。そう思っている人もいるのでは? しかし、最近発表された温水洗浄便座に関する調査結果を聞くと、考えが変わる可能性がある。
「“大”がしたくて外出先でトイレに入ったとき、温水洗浄便座じゃなければ、ちょっと困りますね」と話すのは、埼玉県在住の40代の男性。
よく行く場所では、どこのトイレに温水洗浄便座があるかを把握している。
温水洗浄便座は排便後の肛門を洗えるのでスッキリして気持ちがいい。しかし、松島病院大腸肛門病センター(横浜市)の紅谷鮎美医師は「お尻がかゆいと訴える患者さんを診察すると、肛門付近の皮膚が荒れていることが多い。話を聞くと、温水洗浄便座を強い水圧で使っているという答えが返ってくることが結構あります」と言う。
■肛門疾患がある患者の7割が使用
松島病院大腸肛門病センターでは、2017年10月に同院外来を受診した初診患者992人(男性603人、女性389人、平均年齢52歳)を対象に温水洗浄便座の使用状況に関するアンケートを実施し、肛門疾患との関連を検討。紅谷医師が、第75回日本大腸肛門病学会(昨年11月13日~12月27日、ウェブ開催)でその結果を発表した。