4月1日までにワクチン接種後の死亡報告1667件 厚労省が報告
厚労省は4月13日、新型コロナワクチンの接種と副反応との関連性を議論する専門部会を開催した。同会に提出した資料によると、予防接種開始(2021年2月17日)から2022年3月20日までに新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例は1635件(ファイザー社製1514件でうち3回目86件、モデルナ社製120件で3回目は51件、アストラゼネカ社製1件)。その後、4月1日までに32件(ファイザー社製21件、モデルナ社製11件)の報告があった。
つまり、予防接種開始以来、408日間に1667件(ファイザー社製1535件、モデルナ社製131件、アストラゼネカ社製1件)の死亡が報告されたことになる。1日当たりでは4.08人になる計算だ。
ちなみに前回調査の1571件(2021年2月17日~2022年3月4日)と今回調査の1667件(2021年2月17日~2022年4月1日)を比べると、96件増えたことになる。
なお、アストラゼネカ社製が少ないのは接種回数が11万6640回とファイザー社製の1億9594万4823回、モデルナ社製の5161万8647回に比べて極端に少ないからだ。
専門部会では2022年3月20日までに報告された1635件の死亡とワクチン接種との関連について、α(ワクチンと死亡との因果関係が否定できないもの)、β(ワクチンと死亡との因果関係が認められないもの)、γ(情報不足等によりワクチンと死亡の因果関係が評価できないもの)と評価している。その結果は以下の通り。
▼ファイザー社製(α=0件、β=9件、γ=1505件)
▼モデルナ社製(α=0件、β=1件、γ=119件)
▼アストラゼネカ社製(α=0件、β=0件、γ=1件)
ちなみにファイザー社製で死亡が報告された人の症状の概要に記載された死因等は、虚血性心疾患154件、心不全132件、出血性脳卒中119件など。モデルナ社製では虚血性心疾患15件、出血性脳卒中10件、心筋炎関連事象9件など。アストラゼネカ社製は大動脈弁狭窄症1件だった。
今回の会合でも死亡例の報告に関しては、「現時点においては、個々の死亡事例について新型コロナワクチンとの因果関係があると結論づけることのできた事例は認められない。死亡例の報告に関しては、現時点においては、3回目接種後の事例も含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」とした。
なお、5~11歳のワクチン接種は2022年3月20日までにファイザー社製21万3996回(男子11万919回、女子10万3079回)で、そのうち副反応疑いとして報告されたものは、医療機関報告が6件、製造販売業者報告が2件あった。症状は、「悪心・嘔吐」(5歳女)、「痙攣、胸痛、四肢痛、倦怠感」(10歳女)、「血管迷走神経反射(失神寸前の状態)」(11歳男2人)、「血管迷走神経反射(失神寸前の状態、異常感)」(11歳男)、「血管迷走神経反射(失神寸前の状態)」(11歳女)などだった。さらに4月1日までにおいては、医療機関から7件、製造販売業者から6件の報告があった。