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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

2羽のツバメは再発を心配するがん患者の心を救ったのか

公開日: 更新日:

 車庫の中に入らないように網を垂らしたのですが、それでもかいくぐって入ってきます。いったん中に入ってしまうと、網が邪魔になって今度は出られなくなるので、また網を上げてツバメを外に逃がします。

 ツバメはこの場所を、去年のことも覚えていたのでしょうか? でも、巣はまだできていません。ツバメは嫌いではないのですが、クルマの屋根や窓に泥を落として困ります。また知らないうちに入って来て、出られなくなるのが困るのです。それで入れないように網があるのですが、今日は来ないようにするため、網を広げたり、地面につくまで長くしたりして、ツバメとの知恵比べでした。

■お腹の痛みを感じなくなった

 夜、そっと玄関前を見ると、寄り添った2羽のツバメがいました。帰るところがないのだと思いましたが、そのままにしました。

 寝床に入り、一日を振り返って、何もしなかったなと思うと、なんだか憂鬱になります。でも、今日こそはこんなことがやれたな、そう思えることがあると少し心が安らぎます。

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