コロナかも? その症状は近年増加の「肺NTM症」かもしれない
■痩せ型の中高年女性に多い
発症後の経過も患者ごとに異なる。断定的に「こうなりますよ」と患者に説明するのが難しいのだが、大きく分けて、4つのパターンがある。「無治療でも症状が安定」「治療で進行が止まる」「治療をしても少しずつ進行」「治っても再感染」だ。
「無症状や軽症で安定している人は、治療を行わず数カ月に一度の経過観察。進行が見られれば、複数の抗菌薬を用いた化学療法。それで不十分であれば肺の感染巣を除去する外科的治療を検討します。化学療法は菌が陰性となってからも、1年以上継続することが推奨されています」
ただ、患者は高齢者が多く、長期の化学療法や外科的治療が難しいケースもある。その場合、完全治癒を目指すのではなく、病気を進行させない治療に目標を変えたり、リハビリテーションや栄養療法といった非薬物療法を強化することもある。
「慢性の病気のため、肺を守り、QOLを保つことを意識して、病気と闘い、かつうまく付き合っていくことが大切です」