10人に1人が「爪水虫」分厚い爪や濁った爪があれば皮膚科へ…転倒リスク2倍との報告も
「爪白癬が疑われる場合、爪の下から検体を採取し、顕微鏡で観察します。これで白癬菌の菌糸が発見されれば爪白癬と診断します。爪白癬は、検査をしない限り診断をつけられません。熟練の皮膚科医でも、爪白癬の50%ほどしか見た目で診断できないといわれています」
爪白癬に、自然治癒はない。爪白癬を治療しなければ、足白癬を治したとしても、白癬菌は爪にすみ着いているので、足白癬を何度でも再発する。
「爪白癬の治療には塗り薬または飲み薬を用います」
一般的に、飲み薬の方が塗り薬より効き目が強い。ただ、副作用の問題もあるので、医師が患者の状態を見て、最も適切なものを選ぶ形になる。
現在、爪白癬の処方薬は塗り薬が2種類、飲み薬が3種類。爪白癬の薬は、変形・変色した爪を元の形に戻すものではない。薬の有効成分が効いてくると、感染した爪が押し出され、根元から健康な爪が生えてくる。足の爪が完全に生え変わるまで時間がかかるので、爪白癬の治療も時間がかかる。
「治療期間は、塗り薬で約1年、飲み薬で3~6カ月ほどかかります」