割ってはいけない3種類のクスリ…かみ砕いて服用するのもNG
3つ目は、「長時間作用する」錠剤です。すべてではありませんが、こういったクスリの中には成分がゆっくりと放出される(溶け出す)ように錠剤自体に工夫されているものがあります。これを徐放錠と呼び、そういった錠剤を半分に割ってしまうと、本来ゆっくりと放出されるはずの成分が急激に放出されてしまう、つまり目的と異なった効果の出方になってしまうことになります。たとえば、降圧薬の中にも徐放錠があって、これを半分に割ってしまうと急に血圧が下がってめまいや立ちくらみのリスクが高くなってしまいますし、本来の長時間効果を発揮するという目的も失われてしまいます。
われわれ薬剤師はこうしたクスリが「1回0.5錠」といった感じで処方されていないか必ずチェックしています。みなさんに覚えておいていただきたいことは、こういった半分に割れない錠剤をかみ砕いてしまうと、やはり問題が起きるということです。錠剤をかみ砕いて服用する方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、万が一、そういう方がいらっしゃったら、かみ砕かずに服用するようにしてください。