著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

「キノコががんに効く」は過去の歴史…かつて研究した友人の結論

公開日: 更新日:

 高校で同窓だったB君が、小さな日本料理屋に連れて行ってくれた時のことです。小皿に3個、料理されたキノコがのっていました。私は「友人の田舎の庭にたくさん生えていたのと同じだ。これはきっとニワシメジだね」と言うと、お店の女将さんが、「昨日、来てくれたお客さんがおいしいと言ってくれました。なかなか手に入らないのよ」とニコニコ話してくれました。

 友人の田舎の庭は、ぐるりと山に囲まれた丘にあり、秋には雑草に隠れてニワシメジが毎年生えていたのです。その庭で見つけたニワシメジをお味噌汁で何回かいただきました。これまで食べたキノコの中で一番、おいしいと思いました。帰りに寄ってみたその街のスーパーでも、道の駅でも売っていませんでした。

 秋になると、また訪ねたいと思っていました。しかし、3年ほどコロナ流行もあって、なかなか訪ねることができませんでした。今年になって、やっと行くことができたのですが、その日は陽が落ちて暗くなってから着きました。夕食にはそのキノコは出てきませんでした。

 翌朝、「庭のキノコは?」と聞くと、「今年は夏に雑草がぼうぼうと生えてしまって、私と妻が旅行中に庭をきれいにして欲しいと、庭師さんにお願いしたのが失敗でした」と言うのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動