闘病ではなく、共存…病気は憎む相手ではなく一緒に生きていく伴侶

公開日: 更新日:

三尾希さん(29歳)=全身性エリテマトーデス

 通院のたびに受け取る袋いっぱいの薬。いつもは飲んだ後、薬のケース、ブリスターパックを捨ててしまうのですが、日々見ていると、キラキラして、いろんな種類の色があって、すてきだな、と思ったんです。

 薬は時に副作用ももたらすけれども、私が生き生きと活動できるのは、医療の進歩と支えてくれる周囲の方々のおかげ。ブリスターパックが放つキラキラした良さをポジティブに生かせないかと考えた時、宝石とリンクしたんです。ブリスターパックを細かく切って貼り合わせ、ジュエリーのようにしたのが写真の作品。「輝き」のほかに「生き生きした」という表現にも使われる「sparkle」という作品名をつけました。

 全身性エリテマトーデスと告げられ、社会復帰はもうできないと絶望的な気持ちになっていた私に、当時の上長がすごく親身に対応してくれました。「人材としてあなたを待っている」ということを、言葉と態度で示してくれたのです。「こういう病気になっても『先』があるんだ」と思え、本当にうれしかった。体が回復してきたのもあったのでしょう。退院前は「時間が長くて暇だな」と感じられるほど元気になっていました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動