子供のアトピー性皮膚炎(上)…生後6カ月から使える新薬が登場

公開日: 更新日:

「アトピー性皮膚炎の基本は塗り薬です。しかし、その塗り方が間違えている。『アトピー性皮膚炎が良くならない』という患者さんに薬の塗り方を指導すると、半分以上が正しい方法を知りません。そして適量を適切な方法で塗ると多くの方で症状が改善します」

「適量・適切な方法」とは、人さし指の第1関節まで絞り出した量を、手のひら2枚分の面積に塗る。フィンガーチップユニットと呼ばれる。

「薄くすり込んでは効きません。ティッシュをつけると落ちないくらいベッタリ塗ります」

 さらに大事なのは、見た目が良くなっても薬の塗布をいきなりやめないこと。アトピー性皮膚炎の病態は三位一体と前述したが、見た目に症状はなくても、潜在的に炎症が残っている。炎症を完全に鎮めるため、間隔を空けつつも塗り続け、最終的には「ステロイドオフ」を目指す。

「私の場合、ステロイド外用薬を毎日塗るのは2週間程度、長くても1カ月です。その後は2日に1回、週に2回と減らしていく。きちんとルールを守ってステロイド外用薬を塗れば副作用は出ません。そしてこれまでは、そうした正しい治療でも症状が改善しない重症患者さんがいました。デュピクセントの登場で、小児でも新たに打つ手ができたのです」

 明日は、アトピー性皮膚炎の小児の治療がなぜ大事かに触れたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が