医薬品の粉砕は、ほかにもさまざまな問題が考えられます。たとえば、抗がん剤など催奇形性のある医薬品を粉砕した場合、介護者が粉末を吸入したり、接触したりすることによる健康被害が考えられます。
また、粉砕した医薬品は、いろいろなものに付着してしまうため、投与量のロスが生じるなどのデメリットもあるでしょう。
昨今、これらの問題に対して「簡易懸濁法」という方法で解決されているケースも多く見られるようになってきました。錠剤やカプセルを粉砕せずにお湯に入れ、崩壊・懸濁を待って投与する方法です。次回は家庭でも実践可能な「簡易懸濁法」について紹介します。