著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

朝のコーヒー習慣が長生きの秘訣に? 米国人4万人のデータを分析

公開日: 更新日:

 コーヒーは、世界で最も一般的に消費されている飲料のひとつです。適度なコーヒーの摂取は、糖尿病心臓病の発症リスクを低下させることが知られており、米国の食事に関するガイドラインでも、健康的な食習慣のひとつとしてコーヒーの適度な摂取が推奨されています。

 一方で、コーヒーには覚醒作用を有するカフェインが含まれています。そのため、夕方から夜間にコーヒーを摂取すると、寝つきが悪くなり、体調不良の原因となる可能性もあります。そのような中、コーヒーの摂取パターンと死亡リスクの関連性を検討した研究論文が、欧州心臓病学会誌の電子版に2025年1月8日付で掲載されました。

 この研究では、米国の国民健康栄養調査に参加した4万725人が対象となりました。研究参加者におけるコーヒー摂取の有無と、摂取パターンが調査され、死亡リスクとの関連性が解析されています。

 なお、コーヒーの摂取パターンは午前型(午前4時~午前11時59分)と終日型(特定の時間にコーヒーを飲まない)に分類されています。


 中央値で9.8年にわたる追跡調査の結果、コーヒーを摂取しない人と比べた総死亡(あらゆる原因による死亡)のリスクは、コーヒーの摂取パターンが午前型の人で16%減少しました。

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