(15)情報を求め、認知症関連の書籍を読み漁った

公開日: 更新日:

 体験記は、ネット上に記事やブログの形で掲載されているものと同じく、人それぞれ違うので自分の役に立つとは限らない。しかし、中にはとても有用な本があった。認知症の早期スクリーニング検査「長谷川式簡易知能評価スケール」を考案した医学者の長谷川和夫先生が、認知症になった体験をつづった「ボクはやっと認知症のことがわかった」。レビー小体型認知症の当事者、樋口直美さんが戸惑いの日々をつづった「私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活」。樋口さんが医師の内門大丈氏と対談した「レビー小体型認知症とは何か 患者と医師が語りつくしてわかったこと」などだ。当事者が著した貴重な証言ということもあり、心に響き支えになった。

 ムックは、週刊誌や女性誌などの出版社が認知症や介護に関する特集を行ったページをまとめたものが多いが、これには少し注意が必要だ。

 最新の情報がまとまっているという意味ではありがたいが、なかにはまだ始まったばかりの治療法や民間療法などがニュースとして書かれていることもあるので、鵜呑みにしないリテラシーが必要になってくるといえる。 (つづく)

▽如月サラ エッセイスト。東京で猫5匹と暮らす。認知症の熊本の母親を遠距離介護中。著書に父親の孤独死の顛末をつづった「父がひとりで死んでいた」。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    明石家さんま100億円遺産「やらへん」でIMALU“親ガチャ”失敗も…「芸能界で一番まとも」と絶賛の嵐

  2. 2

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  3. 3

    大谷の性格、「俺は知ってるけど言えない…」水原元通訳の父親が投げかけた重大な問題・素朴な疑問

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    「もしもピアノが弾けたなら」作曲家・坂田晃一さんが明かす西田敏行さんの知られざる逸話

  1. 6

    山本由伸、佐々木朗希もゾッコン!ドジャース「生きた教材」サイ・ヤング賞左腕の指導力

  2. 7

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  3. 8

    ジャパネットたかた創業者の高田明さんは社長退任から10年…「あと40年、117歳まで生きる」

  4. 9

    セクハラ・パワハラの生島ヒロシ降板で「スポンサー離れ」危機のTBSラジオが“敏腕営業マン”も失う

  5. 10

    大谷も仰天!佐々木朗希が電撃結婚!目撃されたモデル風美女に《マジか》《ビックリ》