田中真紀子氏は「議員になるな」とダメ出し!閣僚らの「答弁を差し控える」連発は許される?
「民主主義は言論ですから、どれだけ分かりやすくしゃべるかだ。しゃべらないで『答弁を差し控えさせていただきます』と。差し控えるというのは、やましいから答えられないんでしょ」
自民党最大派閥の安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーをめぐる裏金問題で、松野博一官房長官(61)や西村康稔経産相(61)など閣僚らがそろって「答弁を差し控えたい」などと繰り返していることに対し、こう一刀両断したのは自民党や民主党で衆院議員を務めた田中真紀子元外相(79)だった。
8日に参院議員会館で開かれた会合に出席した田中氏。「国民はばかじゃない。差し控えてはいけない。だったら、議員になるのを差し控えた方がいい。そんな、すっとぼけた言葉の使い方をしたらだめだ」などと畳みかけ、市民から拍手喝さいを浴びていたが、田中氏の言う通り、閣僚らが国会で繰り返している「答弁を差し控える」は許されるのか。
過去の国会質疑でも閣僚らが「答弁を差し控える」を連発したことがあり、野党議員が日本国憲法の第63条が規定する「国務大臣の議院出席の権利と義務」の解釈について質問主意書を提出。政府は2008年4月の答弁書でこう答えている。
「憲法第63条において、内閣総理大臣その他の国務大臣は、議院で答弁又は説明のため出席を求められたときは出席しなければならないとされており、これは、国会において誠実に答弁する責任を負っていることを前提としていると認識している」