絵画から抜け出してきたような佳人…「夢二」の速水今日子ママにうっとり
東西に6本、南北に1本の通りが交差する東京・新宿ゴールデン街。靖国通りに最も近い通称G1通りにあるのが「夢二」だ。隠れ家の入り口のような赤い引き戸を開けて2階へ延びる階段を上がれば、そこには大正時代に流行したミルクホールを模したモダンな空間が広がっている。
笑顔で出迎えてくれるのは、和服が似合う速水今日子ママ。竹久夢二の絵画から抜け出してきたような佳人である。幼い頃から映画好き。京都・太秦でエキストラのアルバイトを経て上京後、本格的な俳優活動をスタートさせた。舞台やテレビ、映画で活躍し、ゴールデン街を舞台にした映画「つぐない~新宿ゴールデン街の女~」には企画から参加。出演もした。
「太秦でバイトをしているときに周囲の人から〈あんたは東京に行ったほうがいい〉と勧められてその気になって。それで養成所に入って飲食店でバイトしていたら、お客さまに〈夢二の描く美人画に似てる〉って言われて夢二の絵が好きになって(笑)」
店内には竹久夢二の版画のほか、直筆のデッサンも飾られている。