江頭2:50でもココ・シャネルでも「歴史上の人物」「著名人」になりきることが言語化への近道
困ったら頭の中の「あの人」にしゃべらせる
「もし、ココ・シャネルが私だったら、なんて言うかな?」
意外かもしれませんが、これは一流のコピーライターたちが実践しているシンプルな"言語化のコツ"です。
アパレルメーカー入社2年目でブランドマネージャーに抜擢された「チエ」と、猫界イチの天才・言語化猫「メイメイ」との会話形式により、小学生レベルで簡単なのに、しっかり伝わるコピーライター直伝のテクニックを解説した『言いたいことは小5レベルの言葉でまとめる。』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けします。
◇ ◇ ◇
メイメイ::チエさんは、会社で尊敬している人っていますか?
チエ:上司のNさん! 人前でハキハキしゃべるし、人にやる気を起こさせるし、オシャレで素敵な上司なんだ!
メイメイ:これは会議やプレゼンのときに使える手ですが、今度からNさんになりきって話してみてください。
チエ:私がNさんに!?
メイメイ:その人になりきってみたら、堂々と人前でしゃべれたとか、大きな声が出せて緊張しなかったなんてことはよくあることなんですよ。
イギリス初の女性首相となったマーガレット・サッチャーが残した次の言葉は、そんな真理を突いています。
考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、
習慣は人格となり、人格は運命となる。
なりきってみるのは身近な人でなくても、歴史上の人物でも著名人でもいいわけです。
チエさんの憧れている人で、どうぞ。
チエ:なるほど。歴史上の偉人でもいいのね。私、ココ・シャネルが好きなんだ。
メイメイ:ココ・シャネルですか! 20世紀を代表するファッションデザイナーですよね。
「生き生きとしていれば、みにくいということはない」──こんな素敵な言葉を残しているくらいですから、言葉の感覚も鋭い方ですよね。
例えば、チエさんのお店で仕事に自信が持てないアルバイトスタッフの方がいるとしましょう。ココ・シャネルになりきったら、なんて声をかけますか。
チエ:そうだなぁ、「あなたの仕事は、とても素晴らしいものよ」「あなたなら、きっと乗り越えられるわ」なんて言えちゃうかも!
メイメイ:いいですね!
なりきるのは、異性でもいいんですよ。例えば、チエさんがいつも使っているそのスマートフォン、iPhoneですよね。iPhoneといえば?
チエ:スティーブ・ジョブズね!
メイメイ:もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか。違うという答えが何日も続くようなら、ちょっと生き方を見直すべきだ。
こんな言葉を残して、Appleを世界的な企業に成長させたスティーブ・ジョブズだったら、どうでしょうか? さあ、どうぞ。
チエ:「君が本当にやりたいことは何か? 心の声に耳を傾けなさい」なんて発破をかけてくれそう。
メイメイ:では、いつも情熱いっぱいの元テニスプレーヤー・松岡修造さんだったら?
チエ:「いま、君に必要なのは情熱だ! 心に火をつけろ!」