自公が悪あがき…旧安倍派“金庫番”めぐり常套句「民間人の参考人招致は重い」のご都合主義
自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、30日、旧安倍派会計責任者(当時)の衆院予算委員会への参考人招致が約半世紀ぶりに多数決で議決された。
参考人招致が実現すれば裏金事件の全容解明に一歩近づくとみられているが、議決自体に強制力はなく、今後の展開はまだ不透明だ。
障壁の一つは反対を強く訴えていた自民党と、参考人招致を求める立憲民主党など野党の間で迷走している公明党の存在があるだろう。
公明は当初、採決されれば賛成に回ると自民に伝えていたものの、その後、自民の反発を受けて後退。結局、自民幹部からの「退席してください」との申し出を受けて退席となった。
支持母体の創価学会幹部がかつて国会招致を迫られた経緯を踏まえ、党内から「民間人の招致は重い」と慎重論が出たことが影響した、などと報じられており、衆院予算委で与党筆頭理事を務める自民の井上信治元万博担当相(55)も「人権尊重の観点から招致すべきではない」と話しているという。
「民間人の参考人招致は重い」。一見、もっともらしく聞こえる言葉だが、自公が口にすすると“ご都合主義フレーズ”と受け取らざるを得ないだろう。