SNSで話題「コンクリートの建物は造れなくなる」が現実に? コスト大幅増で相見積もりにNO

公開日: 更新日:

 今年に入ってSNSで頻繁に聞かれるのが、〈コンクリートの建物はもう造れなくなる〉といった声だ。

 コンクリートや木材、鋼板、ガラス、アルミなどの資材価格は4年ほど前と比較して、軒並み30~80%ほど値上げした。ほかにも人件費、エネルギー費の高騰が建設・建築業界を直撃している。

「ディベロッパーが土地を購入し、マンションやビルを建てるまでの期間に、価格はさらに値上がりして当初組んでいた予算がオーバーすることがたびたび起こっています。人手不足の影響で着工が先延ばしにされている間に費用はかさみ、事業収支が合わなくなる。計画見直しが余儀なくされることは少なくありません。収支が合わなくなった物件は、転売もしくは塩漬けせざるを得ない状況です」(不動産アナリスト・長谷川高氏)

 実際、東京・五反田の複合施設「TOCビル」の建て替え計画の見直しをはじめ、いたるところで建設計画の中止などがされる事態となっている。

「大型プロジェクトだけでなく、自宅のリフォームや外壁塗装などの工賃が大幅に高騰する中、相見積もりを断られるケースも起こっています。だからといって業界が潤っているわけではなく、2024年3月期の連結営業損益が赤字となった清水建設といった大手でもコスト高に苦慮している状況です。特に労働人口の減少で人材がなかなか確保できず、新規受注がしづらい状況は続くはずです」(長谷川高氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    生島ヒロシが“一発アウト”なら「パーソナリティー一斉退場」の声も…“不適切画像”送信降板とTBSラジオの現状

  2. 2

    東野幸治とハライチが春の番組改編で大ピンチ…松本人志、中居正広のスキャンダルでトバッチリ

  3. 3

    『いままでありがとうございました』

  4. 4

    カンニング竹山がフジテレビ関与の疑惑を否定も…落語家・立川雲水が「後輩が女を20人集めて…」と暴露

  5. 5

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 8

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  4. 9

    フジテレビ問題が小池都政に飛び火! 東京都には数々の「日枝案件」…都議会で追及の的に

  5. 10

    フジテレビは日枝久氏を切れないのか? 取締役会で「辞任」に言及なし、トップ居座り決定