【45歳からの歯科矯正】2年後の47歳でひとまず終了。ワイヤー矯正をやって後悔、失敗したことは?
ワイヤー矯正終了、絶賛保定治療中
価格は100万円前後、治療期間は最低2~3年はかかるとされる歯科矯正。決して安くはない金額をつぎ込んで、40代でやる必要があるのか? それでもやると決め、矯正ライフに踏み切ったコクハク編集部員(47歳女性)による体験談の最終回です。
【日めくりコクハク】
歯科矯正(表側のワイヤー矯正)を1年半かけて行いましたが、矯正器具をはずした後も、治療自体はジミ~に続いています。
就寝時はポジショナー、飲食時以外の日中は透明なマウスピースを装着。しかも生まれ持った歯並びと骨格の傾向からメンテナンスを怠ると「矯正前の歯並びに戻りやすい」との医師の診断が…マジか。
現在はビビりながら、下の前歯6本裏には新しく「ボンデッドワイヤー」を着け、正常な位置をキープしようと踏ん張っています。いわゆる動的治療から絶賛保定治療中です。
ワイヤー矯正中(C)コクハク
お正月に筑前煮を食べたら、ボンデッドワイヤーがはずれてしまうアクシデントもありました(苦笑)。専用接着剤を使って歯にペタっと張り付けてあるのですが、はずれたらもちろん歯医者行き。ああ、また時間も電車賃もかかる…!
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マウスピース、ポジショナーの“意外”な利点
つらい、面倒くさいといった声があがり、途中でやめちゃった――という話をよく聞くマウスピース&ポジショナーは、わたしの場合はうまくハマりました。ほぼ毎日、忘れずに装着しています。着けた状態でも不自由さや窮屈さは感じないですし、間食やつまみ食いの回数が減った!
ポジショナーも、着けていると物理的に歯ぎしりができないため、起床時のあご疲れもなく(どれだけ食いしばっているんだよ…)ぐっすりと眠れています。
目からウロコだったこともあります。気が付くと、マウスピースやポジショナーの一部(奥歯の部分)にクリーム色の着色があり、簡単には落とせず、クリニックで超音波の洗浄機にかけてもらうことが続いていました。
原因はなんだ? 唾液から何か悪いモノでも出ているのか? とビビりましたが、常用している「液状のサプリメント」でした。
炭入りの歯磨き粉、ごぼう茶も“強烈”
歯みがき後に液状のサプリメントを服用&水を飲んだのち、マウスピースやポジショナーを着けていたのですが、口の中に残っていたサプリの成分が付着していたのです。
「炭入りの歯磨き粉を使ったり、ごぼう茶などを常飲すると、マウスピースに成分が付着して、汚れてしまう話はよくあるんですよ。サプリは歯磨き前に飲んで、これまで以上に丁寧に歯みがきをする。洗浄液の濃度ももう少し上げてみましょう」
主治医の言われたとおりに実践してみると、着色問題はあっさり解決。ある意味、サプリの威力、恐るべしです。
1本でも多く自前の歯を守りたい
当時45歳だったわたしが、そもそもなぜ歯科矯正(ワイヤー矯正)に踏み切ったのか。それは「ちょっぴり残念な歯並び」にありました。
上の前歯2本(歯の番号でいえば1番)が大きく、しかも出っ歯ぎみ。そのあおりを受け、隣りの2番(側切歯)と3番(犬歯)が内側に追いやられ、歯列&噛み合わせが悪いところに慢性的な歯ぎしりが原因となり、歯の一部が欠け始めていたからでした。
長年お世話になっている歯科クリニックでその都度騙しだまし調整してきましたが、「自前の歯を守り、大事にする」ために歯科矯正を決断。父が亡くなり、人の生死や生き方、老いや老後など本気で“自分ごと”として捉える機会が増え、後悔するぐらいなら「今でしょ!」と考えたのです。
たしかにワイヤー矯正中は大好きなハード系のパンは食べられないし、ずーっと異物が口腔内に入っているので、不快感はゼロではありません。それでも喉元過ぎれば熱さを忘れるもので、ワイヤー矯正をやって、後悔したり失敗したことは今のところひとつもありません。
無理なく通院し続けられるクリニックを
経験者としてお伝えしたいのは、信頼のできるクリニック選びはさることながら「場所」です。ワイヤー矯正中の通院は2週間に一度、ブラケットがはずれるなどトラブルが発生したら定期検診以外にも通い、はずしたあとも通院は続きます。
途中でくじけないためにも、信頼のできるクリニックは生活圏内にあり、無理なく通える場所で探されるといいなと思います。
歯は一生動き続けるものであり、極論を言えば、歯科矯正に終わりはないのかもしれません。全身の健康の源である「歯」の健康管理は忘れずに行っていきたいものですね。
そうそう。歯科矯正終了後、酔っぱらって転倒→前歯が数本折れて差し歯になったという涙なくしては語れないエピソード(同僚の身内の話)もあります。
左党としては、決して他人事ではないっす。アラフィフよ、足腰も肝臓も鍛えてご自愛せねば(苦笑)。
(編集O/コクハク編集部)