ジェットエンジンの排気を電気に変換!米ダラスの空港で導入された画期的システムが注目集める
米テキサス州のダラス・ラブフィールド空港(DAL)で、旅客機のジェットエンジンの排気を活用して発電する画期的なシステムが導入され、注目を集めている。
旅客機が滑走路へ向かう直前、機内に「搭乗が完了しました」とアナウンスが流れると、機長はエンジンの試運転やプレフライトチェックを行うが、この間、ジェットエンジンは動いているが走行しないアイドリング状態にあり、排気による強力な風が発生する。
これに着目したのが、米ジェットウインド・パワー社で、アイドリング時の排気で風力タービンを回して発電する装置「エナジー・キャプチャリング・ポッド(ECP)」を開発した。
旅客機がゲートで待機する5~10分の間に、ジェットエンジンの後方にECPを設置し発電する。写真(同社のユーチューブから)はそのひとコマだ。
またECPには太陽光パネルも搭載され、同時に太陽光発電も行う。
2021~24年に試験運転が行われ、先日DALに13基のECPが導入された。これにより、一般家庭の数日分の電力に相当する計約30キロワット時の再生可能エネルギーを生成可能になった。
この試みは、今後さらに多くの空港に導入される可能性があり、航空業界全体の二酸化炭素排出削減につながると期待されている。