(88)改良に改良が重ねられた最新の断熱材を使った冷蔵庫がスゴイ!
冷蔵庫の容量を狭めているパーツに断熱材があります。元々はウレタン断熱材(以下、ウレタン)で、発泡剤にはフロンガス(以下、フロン)を使っていました。また冷蔵庫の冷媒もフロンでしたが、フロンは環境破壊につながります。加えて1973年のオイルショック。24時間作動し続ける冷蔵庫は、電力消費ナンバーワン家電。ですが、冷蔵庫はなくてはならない家電です。そこで断熱材を高性能化させ省エネ、しかもノンフロン化を目指しました。
開発された真空断熱材(以下、真空)。2002年にパナソニックの冷蔵庫に採用されました。またウレタンの発泡剤は非フロンに代わり、日本のフロンは03年に全廃されました。以降、断熱材は性能は良いが、高い、硬い、割れやすい弱点を持つ真空を、性能は並ですが、安く、形状自在で、割れないウレタンがサポートする形で使われてきました。改良は続けられ、東芝によると現在の真空はウレタンと同じ効果を10分の1の厚みで出せるようになったとのことです。
■10年ぶりのフルモデルチェンジ
今年の東芝の冷蔵庫「ベジータ」は10年ぶりのフルモデルチェンジ。最新断熱材を使った25年度モデルYXFSシリーズは24年度モデルより壁が最大で約40%薄くなりました。容量543リットル、幅685ミリで奥行き650ミリです。10年前にはなかった低温高湿のコントロールも活用。ラップなしでも野菜がしおれません。
加えて、冷凍庫は製氷室18リットル、上段22リットル、下段110リットルと計150リットル。最新の技術で使いやすい冷蔵庫に仕上がっています。